第二工場では
金型や精密部品の真空焼入れ・焼戻し・焼ならし・焼なまし・焼結・固溶化処理
裏付けられた技術と設備。そこには、完成度の高い製品を生む力がある。
従来、熱処理歪を左右する冷却ガスのフローは、一定の決まった風向きしか得られませんでしたが、弊社で扱う炉は上下の断面一杯に均一に吹き出し、かつ冷却の強さは減圧から加圧まで任意に選択ができる理想の真空炉です。これに独自のノウハウを駆使することで、最高の品質を提供、高い信頼性と、より一層の高効率処理を実現します。
無酸化焼入れ焼戻し
無酸化雰囲気の中で効率よく大量の製品熱処理が可能です。また、ダイス鋼においては芯部まで充分な焼入れ焼戻しができ、歪みの少ない高精度な処理製品をご提供できます。
プラズマ窒化(イオン窒化)
低圧窒素・水素ガス雰囲気で、炉体(陽極):処理物(陰極)間に直流電圧を印加するとグロー放電が起き、水素スパッタリングを起こし、処理物の表面からFe,C,Oなどの元素を叩き出します。叩き出された鉄原子は、グロー放電によって生成されたプラズマ中の原子状窒素と結合して窒化鉄Fe-Nを形成し被処理物に吸着することで製品表面を硬化させる表面処理方法です。
ショットブラスト加工
金属やセラミックなどに、研磨剤を噴射することで表面を仕上げる加工です。表面の錆や汚れの除去、表面の均一化、塗装やコーティング剤の密着性向上など、様々な下処理や仕上げとして行います。
第2工場では0.4㎜のグリッドを使用しております。
プレステンパー
プレステンパーとは、焼入れ歪を矯正するため、焼戻し(テンパー)処理時に治具ではさみ込み固定し圧力を加えながら行なう方法です。
特徴としては
①焼入れ歪を除去しながら任意の硬度に仕上げることが可能です。
②焼戻し時にも残留応力がより解放されて耐衝撃性を引き戻すことが可能です。
③硬度300HB以上の製品は冷間でのロール矯正、プレス矯正ができない為、この方法が有効になります。
歪み取り
内部応力や歪みを取るために行う熱処理です。経年変化の防止、耐性の向上などに歪み取りでは欠かせません。ゆっくりと加熱し、一定時間高温で保持した後ゆるやかに冷却することで、転位を消滅させて再結晶を起こします。
ガス浸炭
浸炭性ガス雰囲気中で金属などを加熱することで軟化させ、部品としての強度や摩擦性を向上させる処理のことです。浸炭処理の後に焼入れを行うことで、より表面を硬くし、中心部の靭性を高くすることができます。
ガス浸炭窒化
ガス浸炭処理と同時に窒化処理も行う方法です。窒素を染み込ませることで軟化性を上げることができます。通常の浸炭よりも低温での処理が可能なので、変形を防ぎたい場合や合金成分の少ない鋼などを加工する際に活用されています。
ガス軟窒化
浸炭性ガスとNH3(アンモニア)が混合された雰囲気の中で、550〜600℃の温度かけて均熱すると、窒素と炭素が侵入拡散されて製品表面に炭窒化物を形成し表面硬化させる熱処理法です。
塩浴(ソルト)熱処理と比べ、シアン酸塩の使用がない為、環境に配慮された熱処理法でもあります。摺動部や耐摩耗性が必要な部分だけを硬化させる部分マスキングも承っております。
サブゼロ処理
焼き入れを施した鋼を0℃以下まで冷却する処理です。焼入れを行うとオーステナイトが残留してしまい、置き割れや軟化性の低下などが発生する原因となります。0℃以下まで温度を下げることで、人為的にマルテンサイト化されることが可能です。
高周波焼入れ
製品を高周波誘導加熱装置=コイルで囲み、電磁誘導作用にて製品の表面だけを秒単位で急速加熱→急速冷却することで製品表面(最大深さ約2㎜)には耐磨耗性を付与し、内部はもとの靭性を保つことができます。